みかづきの色々

デバイス(スマホからキャンプ用品まで)とかプログラミングとか中心のいろいろ試験的なブログ。

佐々木とピーちゃん

佐々木とピーちゃん

アニメを見て興味を持ち、コミックスに手を出した。現時点での感想。

ひとことで言えば、なかなかの良作で先が楽しみである。

作品として見るとアニメ化は微妙でもあるが、原作に誘う入口として機能するなら良いのではないかと。

主体がおっさんと元人間の文鳥であり、特定のヒロインというのはいないのだけど、典型的巻き込まれ体質のうえに根っ子が善人の佐々木のおかげで、濃い女の子(?)が吹き寄せられるのが古典的主人公像そのものなんですよね……ただの若者でないおじさんで、そのおじさん視点でいろんな事に対応しているだけ。

交流があったとはいえまだ敵であるはずのロリババアに、梅干しもらってほっこりしてみたり、どう考えても面倒くさそうなアキバ系のアレな相手にも怯まず、逆に興味もたれてスカウトされかけたり。

これがおじさんでなく若者だったら、こうはいかない。
うん、面白い。
原作も買っているけど、続きが楽しみです。

epub文書を自力で作る話

Android+epub読み上げの便利さ

私がスマホを何に最も多用しているのかというと、間違いなくGoogle Playブックスアプリを使った小説の読み上げだろう。同アプリのAndroid版には本文読み上げの機能があり、移動中に読み上げをBGM代わりに聴くのであるが……唯一問題があるのは、epub3レベルのやつを自作できてなかたことだ。以前は epub2 レベルのを自作ツールで生成させていたが、これは実は構成的に誤りだったらしい事がわかっているし。反省。

ところがepubを吐けるエディタは意外に少なく、またそれらの機能をもつものになると読み上げとは無関係の機能ばかりで、肝心の部分は使いづらくて困ってたんですよね……。

あのね、読み上げという観点からいくと、文書構造を正しく吐いてくれればソレでいいんですよ。Webだって、デザインは出力してからCSSでやるもんでしょ。変換ツールでいいのよ。なぜそれをやってくれないかなぁ。

そんなことを考えていたら、pandoc に出会いました。簡単な規則で作ってくれます。ありがたや

pandocのインストール

これはOS環境によるので、ぐぐればいいでしょう。うちの Debian GNU/Linux なら、 apt install pandoc で一発です。

pandoc の使い方

Markdownテキスト本体を作る

方法はいくつかある。たとえば以下。

  1. CherryTreeのテキスト出力はmd形式のようだ。
  2. vscodeでmd形式のファイルを書く。(やればわかるが、#で章立てすると左のペインにちゃんとリアルタイムで認識される)
  3. Other:他にもいくつか対応エディタがあるようだ。

メタデータを作る

別に本文に混ぜてもいいが、別にしたほうがよさげ。名前は metadata.md で内容は以下。

---  
title:  
- type: main  
  text: 文書タイトル  
creator:  
- role: author  
  text: 作者  
page-progression-direction: rtl  
---  

directionはrtlにしないと、個人的にはいやかな。

pandocで変換する。

うちなら、こんな感じになる。

pandoc --metadata title=タイトル 文書ファイル.md metadata.md -o 出力.epub --css=tategaki.css  --toc

tocは、 Table of contents(目次) といえば、章立てテキストを扱ったことのある人なら説明不要でしょう。

tategaki.css の中身はこんなものです。

html {  
  -webkit-writing-mode: vertical-rl;  
  -epub-writing-mode: vertical-rl;  
  writing-mode: vertical-rl;  
}

どこかのサイトでもらってきた単純なやつですけど、スマホで読む縦書きにはきっと充分。

おまけ・文書整形

これで最低限のepub変換はできるけど、日本語を扱ってきた人なら、ルビはどうやってふるのって話が出るでしょう。
そういう話です。

ルビのふりかた

結論から言いますと、epub変換する前にHTMLのルビ使って埋め込めばバッチリです。

ですけど、手書きでHTMLのルビタグなんて、地の文書書いてる時にやりたくないですよね?

この場合の変換器は自分で考えてみてください。私は青空文庫形式に近い「 |漢字(かんじ) 」な書き方をするので、以下のようなフィルタを書いています。もちろん好きにやってください。

rubyfilter.pl (perl)

#!/usr/bin/env perl
while(<>){
  # ルビタグ用調整
  s/\|([^\(]+)\(([^\)]+)\)/\<ruby\>$1<rp>(<\/rp><rt>$2<\/rt><rp>\)<\/rp><\/ruby>/g;
  print
}

段落の処理

うちは小説なので、段落ごとの字下げをしつつもカギカッコは例外とか、そういうテキスト処理をすることがあります。

また、拾った誰かのネット小説を手持ちのデバイスにあわせて変換するのは、それこそ電子端末の歴史と同じくらい長いです。昔話をゴテゴテ語るつもりはありませんが、それくらい普通の事と思ってください。

そんなわけで、上に書いたウチの変換スクリプトを書いてみます。これもルビ同様、pandocにかける前にやります。

なお、rubyタグと別のスクリプトでやっていたり、ルビがPerlなのにこっちはPythonなのは単に歴史的な事情ですが、単に「この文書はルビだけ処理しよう」というケースがあり、別にしておいたほうが便利だからってのもあります。そのあたりの事情は人それぞれなので、お好きになさるのがよいでしょう。

#!/usr/bin/env python

import re

fn = "/dev/stdin"

with open(fn) as f:
    l99 = f.read()
    y = re.sub(r'\t+','\t',l99)
    y = re.sub(r'\n+','\n',y)
    y = re.sub(r'\r','',y)
    y = re.sub(r'\n','\n\n',y)
    y = re.sub(r'^ +','',y, flags=re.MULTILINE)
    y = re.sub(r'^',' ',y, flags=re.MULTILINE)
    y = re.sub(r'^ \n','\n',y, flags=re.MULTILINE)
    #y = re.sub(r'^ 「','「',y, flags=re.MULTILINE)
    y = re.sub(r'^ (「|『|#)','\\1',y, flags=re.MULTILINE)
    print(y)

総合処理

とりまとめはシェルでやってます。まぁun*x生活者なので。

~/bin/md2epub.sh 

#!/bin/sh

if [ "$1" != "" ];then
    _T=$1
    cat ${_T}.md | ~/bin/rubyfilter.pl | seikei.py > ${_T}_a.md
    pandoc --metadata title=${_T} ${_T}_a.md metadata.md -o ${_T}.epub --css=$HOME/bin/tategaki.css  --toc
fi

使い方は、以下のようになります。なお、タイトルとタイトル.md のようにタイトルとファイル名は一致させています。

$ md2epub.sh 二年間の休暇

↑のやりかたで、 二年間の休暇.md がルビ処理や調整をして 二年間の休暇_a.md に変換され、 pandoc を経由して 二年間の休暇.epub が作成されます。

久しぶりの田口峠

それは、埼玉のセイコーマートで、ホットシェフのすじこのおにぎりを食べていた時の事だった。

「山いきてーな」

私が関東近郊でよく行く山というと、南から道志街道、県道33号、甲州街道、R411、雁坂(R140)、ぶどう峠(R299)、十石峠、田口峠って感じだろう。このうち十石峠がご無沙汰なので、行ってみる事にした……が。


この間の雨か?やられた。
あらら。こりゃ今年いっぱい通れそうにないですな。

そんなわけで、ぶどう峠は少し前に車でいったので、田口峠にいく事にした。

田口峠の向かう県境
ここは県境。
田口峠は峠ではあるが、峠が県境ってわけじゃない。大部分は長野県側っぽい。
しかも、群馬側からだとグーグルナビが案内してくれない……が、道は悪いけどちゃんと通じている。
ただしここいらの街道は狭いし道も悪いので、ロードのビッグバイクなんかでは全くお勧めしない、念のため。
まぁ私が走っている間にもスクーターとか来たわけですが、それはあくまで慣れてる地元民その他だと考えてほしい。

おー、久々の田口峠だ!

ここはトンネル(第一隧道)の出口のすぐそばなんだけど……なんか年々さびれてますな。
第一隧道

このあとは、まったりと……ただし酷暑の中を甲斐経由で帰りました……あちっ!

子供の頃に聞いていたテイチク版ジングル・ベルについて考察

ジングルベルというと「♪鈴がなる…」な歌詞が多いのかもしれないけど、私は子供の頃、テイチク版の別バージョンを聞いて育った。ま、訳詞だしこんな事もあるわな。

ていうか、 ''テイチク版の方が原詩に近い'' んと違うか?~
ま、そんなわけで原詩、Google先生訳、テイチク版を並べてみた。

Jingle, bells! Jingle, bells! Jingle all the way!
[Google先生訳] ジングルベル! ジングルベル! どこまでもジングル!
[テイチク版] ジングルベル! ジングルベル! 道すがら

Oh, what fun it is to ride, In a One horse open sleigh!
[Google先生訳] ああ、一頭の馬のそりに乗るのはなんて楽しいんだろう!
[テイチク版] 心も楽し そりに乗りゆく

Jingle, bells! Jingle, bells! Jingle all the way!
[Google先生訳] ジングルベル! ジングルベル! どこまでもジングル!
[テイチク版] ジングルベル! ジングルベル! 道すがら

Oh, what fun it is to ride, In a one horse open sleigh!
[Google先生訳] ああ、一頭の馬のそりに乗るのはなんて楽しいんだろう!
[テイチク版] 心も楽し そりに乗りて

Dashing through the snow,
In a one horse Open sleigh,
O'er the fields we go,
Laughing all the way;

[Google先生訳] 雪の中を駆ける、
[Google先生訳] 1頭の馬のオープンソリで、
[Google先生訳] 私たちが行く野原を越えて、
[Google先生訳] ずっと笑っています。

[テイチク版] 小雪の中 橇に乗りて 走り走る その楽しさ

Bell's on the bobtail ring,
Making spirits bright;
What fun it is to ride and sing
a sleghing song tonight!

[Google先生訳] ベルはボブテイル リングに乗っています。
[Google先生訳] 気分を明るくする。
[Google先生訳] 乗って歌うのはなんて楽しいんだろう
[Google先生訳] 今夜はそりの歌!

[テイチク版] 鈴の音は 晴れやかにも 辺りの林にコダマするよ

Jingle, bells! Jingle, bells! Jingle all the way!
[Google先生訳] ジングルベル! ジングルベル! どこまでもジングル!
[テイチク版] ジングルベル! ジングルベル! 道すがら

Oh, what fun it is to ride, In a One horse open sleigh!
[Google先生訳] ああ、一頭の馬のそりに乗るのはなんて楽しいんだろう!
[テイチク版] 心も楽し そりに乗りゆく

Jingle, bells! Jingle, bells! Jingle all the way!
[Google先生訳] ジングルベル! ジングルベル! どこまでもジングル!
[テイチク版] ジングルベル! ジングルベル! 道すがら

Oh, what fun it is to ride, In a one horse open sleigh!
[Google先生訳] ああ、一頭の馬のそりに乗るのはなんて楽しいんだろう!
[テイチク版] 心も楽し そりに乗りて

……ね、かなり原詩に近いでしょう?~
ちょっと言葉遣いが古いけど、日本語で無理なくきれいにメロディをなぞってる。
うん、見事な訳詞だと思います。
ちゃんとジングル・ベルしてるし。

まぁ、私にとってはこっちがオリジナル和訳なんですけども。
すずがなる〜ってやつは、個人的には別バージョンという認識です、ええ。

ネットで売られてるのを見ました。
そうそう、このデザインです。
まだお持ちの方がいらっしゃるのですね……なつかしい。

千年変態という言葉。

こんな言葉を知っていますか?

アマテラスは引きこもり、紫式部腐女子清少納言はブログ女、紀貫之ネカマかぐや姫ツンデレ
聖武天皇は収集ヲタで正倉院はヲタ部屋、後白河法皇は最新流行の追っかけ、秀吉はコスプレじじぃ、
狂言は第一次お笑いブーム、鎌倉末期は新興宗教ブーム、戦国の茶道は萌え喫茶ブーム
江戸期に入るとエロパロ二次創作がこれでもかってぐらい溢れかえっている。

事の良し悪しは置いといて、日本人は伝統的に変態遺伝子を受け継いでいるのは事実だ。
外国人から指摘されたとしても悪びれる必要はない。堂々と千年変態だと答えればいい。

……いやホント、これ身につまされるわ。

三国志をご存知の人なら知ってると思いますが……。
江戸時代に三国志演義が伝わるや、通俗三国志なる名前で和訳が作られたようですが、問題はその先。
このあと、三国志を翻案した面白おかしい二次創作が大量に作られることになるんですが、そのバリエーションがすげえ。
またたくまに平成の同人誌にもあるような、ありとあらゆる翻意が行われていくのです。

……ちなみにおいらが笑ったのは、張飛を女性に改変したバージョンの名前が「飛鳥」……。
もうこれ、今のスマホの女体化三国志と何が違うの?
ノリが現代と同じすぎて乾いた笑い出るわ。