キャンプはお金がかかる、という言葉がある。それは事実だ。
キャンプはお金がかからない、という言葉がある。それも事実だ。
どっちも正しいが、なぜこれが成り立つのか?
たぶん「節約できるかどうか」が状況を分けるのだと思う。
自分が何をしたいのかを知ること。
キャンプでやりたい事は人それぞれ。
椅子に座り、青空を見ながら一杯やりたい人なら、ぶっちゃけ、折りたたみ椅子がひとつあればいい。
(外で寝るだけがキャンプではない。くわしくはデイキャンプについて調べてください)
ゆっくり本が読みたいのなら、灯りが必要かもしれません。
漠然と「キャンプだ」と考えず、自分が何をしたいのかをまず考えるのが早道かもしれません。
今あるリソースを有効活用する
なんといっても既存のリソースを使えるかどうかである。
移動のアシ
今持っている乗り物をいかに使うか、でしょう。
特に地方の人なら、移動のための自分のアシを持っている事だろう。
商用車に乗っている方は、工夫すれば中で寝泊まりできたり、ダメでもキャンプ道具一式は余裕で積めるだろう。
ミニバイクで通勤している方なら、箱や荷台を活用できるかもしれない。
え?アルトやミラ等の小さな軽四で荷物が乗らない?
何をおっしゃる、その手の車なら中で寝る事こそできないが、キャンプ道具一式に安くゲットした薪まで積めるでしょう。
むしろ苦労するのは2シーターで荷台も一切ないスポーツカーですけど、それらの人でもまだ手はあります。
アシがなく電車でキャンプする人すらいるのです。さすがにそこまで行くと制限もありますが、手はあるという事です。
注意点
積載性のない乗り物でも使えますけど、制限が多いほどお金と手間が必要になるのだけは事実です。
そのまま寝泊まりできない車なら、寝られるようにするかテントを買わなくちゃならないですから。
だが寝泊まりできる車は防災や普通の荷役にも使えるとか、色々考えられるでしょう。
軽トラの荷台を移動テントサイトにしている有名人もいるくらいです。手はあります。
道具
無理に全季節に対応しようとしない事、特に真夏や真冬の装備はハードルが高い。
あと、キャンプ専用装備を避ける事ですね。
冬キャンプしたいなら、夏の事は考えずに道具を選ぶべき。
そして家庭用品が応用できるならキャンプ道具なんて不要って場合も。
夏のキャンプは暑さと虫対策が大変ですし、真冬は寒さや雪対策が必要になったりします。
オススメは晩秋や春のはじめだと思いますが、自分なりのベストを掴むにはおそらく失敗もするし、夏も冬もハイシーズンのキャンプほど工夫やお金がかかります。キャンプシーズンとして紅葉の季節がオススメと言われるのはダテじゃないのです。
しかし、どの季節がベストかは人により装備により異なりますから、そこはさすがに自分で掴む必要があります。
車でキャンプする人なら、家庭用のカセットコンロで煮炊きする、車の中で布団で寝るなどで出費を抑えられるでしょう。
そうして寝泊まりを経験し、暑いの寒いの、椅子がほしいのと言い出してから道具を探せばいいのです。
注意点
まず、何より物欲に注意。
キャンプ道具は釣具とは別の意味で道具沼があります。隣人のよい装備に目移りしだすと大変危険です。(金がかかると言ってる人の主張もだいたいこっちに帰結する)
なんでも軽量コンパクトにおさめようとすると値段が跳ね上がります。
ウルトラライトは、お財布もウルトラライトにするのです。
だから登山用品にこだわらず、釣具屋やホムセン、普通の家具などでもアンテナを張り巡らせましょう。
季節などによる制限。
カセットガスは寒さに弱く、氷点下だと煮炊きに使えなくなります。
真夏の車中泊で網戸も換気扇もないのは大変なことで、むしろテントの方がお安い事も。
寝袋の問題。
布団と一緒で、ひとつでフルシーズン対応は無理です。
ただひとつ言えるのは、あまりコンパクトを狙うなということ。
化繊と羽毛、同じ耐寒性能なら化繊のものは大きくなりますけど、何より圧倒的にお安いのです。
テント。
これも、ひとつでフルシーズン対応は無理です。
特に車中泊と併用するつもりなら、最初から無理して買わずに、一度車中泊してみてから考えたほうがいい。
いいメーカーのは投じてお高いです……が、モンベルなどの老舗登山メーカーものは、きちんと手入れすると十年単位で長持ちする事もあります。